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「無二的人間」 山本空外著111 [無二的人間]

P178より続き
社会主義思想でも、似たようなことを言及するが、それは経済、物のほうに取りくむので、それももとより大事であっても、すでに今日のごとく、史上はじめて世界的な経済大国になってさえ、満足するどころか、かえって心のほうは荒れはてるばかりで、家庭・学校までが暴力沙汰の増すことを思うと、社会・国際関係などは、まにあわせの平和論しか通用しないことになろう。
物以上に心が大切なことは、右の反省からでも自明である。だから福祉などについても、物のほうに止まらず、心を優先させていけば、何倍もみのるように思われる。
そのためには、ひとや物でなく、まず自己の心にとりくまなければならない。
右の本題目を含む前掲文中にも、「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)の心を発すあたわず」といわれるゆえんである。
この最高のさとりの心を発すのは、自己の心のことに取りくむのである。
しかるに最近むしろ物のほうに心を奪われすぎているのではなかろうか、そのため、思いがけないことをするひとも、あまりに多い。それが家庭内はもとより、社会のどの方面にも生じているようである。わたくしは、心を浄めることが、何よりも大切なことと考える。



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三聖

>心を浄めることが何よりも大切なことと考える。

心を浄めることとは?
by 三聖 (2012-11-28 19:46) 

てらこや

三聖さんへ
コメントありがとうございます。

>心を浄めることが、何よりも大切なことと考える。
>心を浄めるということとは?

日々の暮らしの中で目先の損得にとらわれないように生きるということじゃないかと
ただ、人は損得抜きには生きられないとも思っています(笑)
なので、知らず知らずのうちに損得のみになっていると気づいたとき、そこから心が離れるようにすること。
空外先生の話されていることを、いまはそうとらえています。


by てらこや (2012-11-29 07:38) 

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