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「無二的人間」 山本空外著39 [無二的人間]

P50より続き
げんに、かの『観経』の「是心作仏 是心是仏」の直前に、
「諸仏如来は、これ法界心(ほっかいしん)にして、一切衆生の心想の中に入りたもう。」
といい、またその直後には、
「諸仏の正偏知海は、心想より生ず。」
と延べ、この第八観の結文は、
「この観をなす者は、無量億劫の生死の罪を除き、現身の中において、念仏三昧を得ん。」
と説いている。

したがって「法界身」(仏身)がいたるところ、われわれの心でいかようにも深くさとれるので、
従前の久しき迷いにもさまたげられず、現身の中に念仏三昧の生活が全うされるわけである。


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